悪魔のZ

〜ドラゴル危機一髪〜





(「フューエルフィルター交換」 を先に読めば10倍楽しめます)











フューエルフィルター、プラグの交換を終えた天気のいいある日曜日の昼下がり。

DIYでやった作業後の充実感に浸りながら、早速ドライブと洒落こもうではないか。

嫌がる嫁を引き連れ、だんじり祭りで有名な岸和田へ行く事にした。 何がそんなに嫌だって??

この私が、



危険物(燃料系) と 火気(プラグ)



を交換した車には乗りたくないそうで。 全く失礼な奴だなぁ……







でも分かるよその気持ち。







「死ぬ時は一緒って約束したじゃないか!!」 と説得するも、

「お前がまず一人で近所を回って来い。」

と真顔で言われ、冗談ではなく本当に信用されてないんだ…と本気で少し傷ついた33の冬。

それでも乗らない事には何処にも出かけられないし、覚悟を決め乗り込む嫁。

「まかせろ、お前だけを死なせはしないぜ!!」 と決めゼリフ。







「お前だけ氏ね。」 by 嫁







ありがたきお言葉…。(泣)









家を出て臨海線をひた走り、目指すは岸和田カンカン。 大型のショッピングセンターである。

なぜソコへ向かったかと言うと、臨海線は交通量も少なく3車線あり一般道としては直線も結構長い。

フィルターとプラグを交換後の感触を確かめるのが最大の目的。

ある程度油圧も安定した所で、回転数を上まで引っ張ったりして確認してみる。



アノ事も忘れて…。



特に劇的な変化は分からないが、なんて言うかバタつく感じがなくなりスムーズに吹け上がる。

トルクが上がったとか速くなったとかではなく、全気筒が同調しリニアな加速感。

プラグ交換前までのは感じは 「ドッ、ドドッ、ドドドドッ、ドッ…」 と、ジグザグな感じ。

交換後は 「ドドドドドドドドドドドドドドド…」 と、滑らかな感じ。

うまく表現が出来ないが悪い印象ではない。 とまぁ、そんな感じで感触を楽しみながらも到着。

店内をブラブラ歩き、適当に歩いてたら最上階にある映画館で目に付いた 「今日は映画の日!」

実は大阪府内の映画館は、毎月1日は全映画が1000円で見れる。

それは知ってたのだが、今日が1日だったとは思ってもおらずラッキー。

話題のトムクルーズ主演、 「THE LAST SAMURAI」 を鑑賞。

俺的には75点。 レンタルで十分だな。



映画も終わり帰る事に。 帰りに外でメシを食う話しになり、帰り道にあるファミレスへ。

駐車場はそこそこ埋まってたのだが、俺を待ってたかのように店内入口真正面に空き発見。

店に出入りする客全てに見てもらえる特等席。 ココしかない!!

店内からも見えるBESTポジションを確保し



意気揚々な俺。



フハハハ庶民達よ、俺様のZをよく見るがいいサ!!

ご機嫌で店内に入りチーズハンバーグを食べ、お腹も満腹言うことなし。

レジへ行き、嫁が支払いをしてる最中も店内よりZを鑑賞。



「(いつ見てもカッコエエ〜〜〜)」



丁度、他の男女5人組も同時に店を出て駐車場へ。

私は目の前に止めてあるZに乗り込み颯爽とキーを捻る。

チラッチラッとこっちを見てるじゃないの5人組。 そんなに俺のZはカッコイイか〜〜!?

心地イイ視線を感じつつ、1速に入れさぁ、出発。 ブオン、ブオーン!!

2mほど進んだ所で、、、





エンスト。





俺ミスった!? か、かっこわるーーーー!! 嫌ぁぁ、お願いコッチを見ないでーーー。

慌ててキーを捻るも、



キュキュキュキュキュキュキュキュキュ…(以下同文)



セルは勢い良く回るもEgがいっこうにかからない。 頭皮から冷や汗が垂れる。

これでもファルコン会員ナンバー「1063」。 全てのトラブル情報は押さえてある。





これって…パ、パワトラ!?





数々のマイナートラブルを発生してきた悪魔のZ。 ついにメジャーデビューか!!

パワトラの場合、予備が無ければ絶対に動かない。 最悪の事態が頭をよぎる。

「あっちゃー、予備なんて持ってねーよ。」

ボンネットを開けようと車を降りた瞬間、原因はパワトラで無い事はすぐに分かった。



「良かったぁ〜パワトラじゃなくって。(はーと)」



足下一面には、















ガソリンの湖。











もうね、その量たるやパンパじゃなくってよ。

過去のガソリン漏れトラブルなんて屁こいてプー。

かつて見たこともないレベルのガソリン量。













車体前半分は覆ってたネ。









店内出入口正面駐車場出口専用通路ド真ん中で立ち往生。

店内・店外を問わず、客の視線が痛いよママン。 見せ物じゃねーぞゴルァ!!



いや、これは立派な見せ物。



辺り一面に広がるガソリン臭。 水たまりと勘違いしてタバコでも捨てようものなら、









ドン!






店外に置いてあるすぐそばの灰皿が俺のハートを熱くする。

かなりヤヴァイ。 とりあえず店内に入り店員に事情を説明し、

ギャラリー(野次馬とも言う)にも手伝ってもらいながらとりあえず車を移動。

日産カードに入会してるんで 「日産レスキュー」 に電話をしJAFに繋いでもらった。

「あの〜、ガソリンが漏れて動かなくなったんですが…。」

「え??、すぐに消防に連絡して下さい!!」

私自身で 「通報しますた!」 と言えとおっしゃる??

この状況でさらに消防車なんか呼んだら騒ぎが大きくなると察知した俺は気を利かせ、





「だ、大丈夫ですよ、たいした量じゃないですし。(嘘)」





と、通報は巧みにかわしつつ、念のため店員に 「水でもかけてもらえませんか?」 と申し出るも


「大丈夫ですってば。 そのままほっといて頂いてイイですよ。(^−^)ニッコリ」


と、何事も無かったかのようにそのまま店内へ。



そっか! 店員さんも言ってるようにやっぱり大丈夫なのかもネ☆





って、んな訳あるかい!!





このまま引火したら店も燃えるってば。(汗)



俺のレーダーは 「エマージェンシー!」 と叫んでいるのだが、店員が非協力的なためなすすべがなく





大地の力を利用。(自然に蒸発とも言う)





しばらくするとJAFが到着し、牽引予定だったがパーツを持ってたんでその場で応急措置。

夜間出張料金8000円、作業料金4000円で計12000円。 レッカー代金が無かっただけマシか。

日産のカード会社から1万円が出るから実質2000円の自腹。

で、結局何が原因だったのかって申しますと、ケチって安物を使い自分で交換した燃料ホースが

耐油ではあったが耐圧では無かったようで、見るも無惨に








大爆発。











ここで教訓。



「燃料ホースは純正のきちんとした物を買いましょう。」



















私が言うんだから間違いない。











しかし、いつまでやってんだかこんな事…。(ハァ〜)



(つづく…)











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